母がすい臓がんになった話

2018-03-16

こんばんは。
ピヨさんです。

ブログに書くかどうか真剣に悩んだのですが、
さすがにどこかで発散しないと僕の気がしずまらないので書くことにします。

実はブログを書き始めた当初の3月12日、
母(54歳)が急に癌を宣告されまして、
結構バタバタしておりました。

しかもよりによって悪名高きすい臓がん

5年後生存率は20%以下なんて言われています。

母から送られてきたLINEがこちらです。

 

 

「はい」
なんて簡素に答えていますが、
そこそこのショックを受けています。

この後すぐさますい臓がんについて調べ出したのは言うまでもありません。

 

 

実はうちは母子家庭で、

僕が2歳のころに、父親の暴力が原因で両親が離婚し、

2歳年上の姉は自殺未遂を繰り返した挙句精神障害者になり(手帳持ち)、

祖母は母と同じすい臓がんにかかり、僕が小学1年生のころに死去、

祖父はアルツハイマーになり施設にいる(祖父の10人くらいいる兄弟は全員アルツハイマー)という、

 

呪われた家系でして、

 

僕にとっては唯一頼れる肉親が母でした。

 

これに加えて、
東日本大震災で家が水没したりしているのですが、
それはいずれ書きます。

 

 

 

 

母が入院したことで僕がやらなければいけないことが大幅に増え、
そこそこ目が回りながらも慣れない仕事等をこなしていたのですが、
時折来る言いようのないマイナスの波に耐え兼ね何度か目に涙を浮かべることもありました。

それでも一応母の方は、
身体が黄色くなる黄疸対策に成功し(カメラを入れた際にストローみたいなのを体内に入れたらしいです)、
食事もとれるようになり、
手術も運よく可能ということで、

術後の再発問題はさておき、
ひとまず明日すぐ死んでしまうというような状況は避けることができ、

若干の希望が見えてきたところでした。

僕の中でもどこか、
1年か5年か、いずれ尽きるであろう肉親の命に対して、
「心の準備をする猶予」が与えられたようで、
少しだけ精神がゆるみました。

幸い、近所のおばちゃんに相談したり、
親戚に買い物やお彼岸前の墓掃除を手伝ってもらったりと、
恐らく独りでいたら精神的に辛かった作業も、
なんやかんやうまい事こなしていき、
母の置かれた状況を冷静に受け止めていくことができました。

 

 

 

 

 

が、

 

 

 

その僕の冷静さが音を立てて崩れ去るイベントが発生しました。

 

 

3月15日の夕方、
母の病院や祖父の施設へ物を届けたり、仕事で業者のもとへ向かったりと、
もろもろの用事で朝から色々なところを転々とし、
くたくたになって帰宅すると、
近所のおばちゃんに、「僕が留守の間に男が二回くらいうちに来ていた」と教えてもらいました。

恐らくズボンの直しを依頼された客だろうと察し、
電話をかけると、

 

「届けにこい」

 

とのこと。

うちは本来宅配のサービスはやってないですし、
向こうから事前に連絡も一切なかったのですが、

事情が事情でも応対できなかったのはこちらが悪いと、
直接家に届けることになりました。

 

疲れた体でカブにまたがり、
走らせること約5分(近い)。

客の家に着いた際に、応対できなかった言い訳をつい口走ってしまいました。

「母が急遽入院することになってしまいまして。」

 

この一言がなければ・・・と今では思います・・・。

客「何の病気なの」
僕「(小声で)癌でして・・・」
客「どこの」
僕「(小声で)すい臓でして・・・」
客「余命は?」
僕「(小声で)いやまだ余命とかは・・・」

この地点で「頼むから言わせないでくれ」と思っていました。

すると

客「ちょっとうちに来て」

僕「はぁ・・・(嫌な予感しかしない)」

 

 

客「これ見てほしいんだけど」

紙を見せられる

客「この人たちね、胃の癌が完治しててね」
客「私もね癌だったんだけどね治っちゃったの」

 

 

 

 

 

 

客「みんな知らないの、気功って言ってね」

 

 

 

 

 

 

 

僕(え?)

 

 

 

 

 

 

客「新興宗教なんだけどね!」

 

 

僕(おええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!)

 

 

 

 

 

 

 

客「これ読むだけでもいいから持って行って」

僕「結構です」

客「読むだけで良いから」

僕「結構です」

客「すい臓がんなんて3ヶ月も半年ももたないよ!病院にいても治るわけないんだから!」

僕「結構です」

客「お母さんを助けたいと思わないの!?」

僕「母を助けたいという想いはあります」

客「あーあ・・・お母さんかわいそうに息子さんに見捨てられて

僕「・・・・失礼します」

客「あーあ」

僕(ため息をつきながらカブで帰宅)

 

 

 

 

 

僕自身新興宗教というものはよくわかっていませんが、

母には昔から「創〇学会の知り合いがいるけど変に勧誘もしてこないし、なんやかんや親身になって話を聞いてくれる」「うちは仏教だけど、ただ宗教が違うというだけで白い目で見てはいけない」

というような事を教えられており、

実際僕自身、
ある創〇学会二世のゲーム実況者の方と仕事をさせて頂いたときに、
自らの境遇を笑いに変えながら話す姿に「母の言っていたことはこういう事なのかもしれない」
と理解できるところもありました。

気功に関しても、
もしかしたら実際にそれで治った方がいるのかもしれないですし、
それを頼りに闘病している方がいらっしゃるかもしれません。

 

ただ実際に自分が、
精神的に弱っている隙に付け込んで勧誘を受けたという事実に悲しくなりましたし、

 

何よりも、

客「すい臓がんなんて3ヶ月も半年ももたないよ!病院にいても治るわけないんだから!」

客「あーあ・・・お母さんかわいそうに息子さんに見捨てられて

 

・・・って

 

 

 

 

 

 

普通がん患者の家族にこんなこと言うか!!??

 

 

 

 

 

 

 

という怒りというか呆れというか、
どうしようもないショックを受け、

肉体的にも疲れているこの身には、
少々効きすぎました。

こうやって指を動かしているうちにだんだん

いっそのこと紙を貰ってきてブログにそのまま上げてやるんだった

と少し後悔していますが、

恐らく一回もらったら家にも来るようになるのでしょう。

 

やっぱりもらわなくて正解でした。

 

 

 

 

 

色々生き物を飼育してきているので、
死生観に関して考えることがたまにあるのですが、

 

この世に生を受けた生物は全員例外なく死にます(なんかすごい生き物を除く)。

僕が将来的に死ぬ確率も100%ですし、母が将来的に死ぬ確率も100%。
これを読んでる人がいるならその人が将来的に死ぬ確率も100%ですし、
どんなに偉大な学者も、どんなに莫大な金を持っている人でも例外なく100%死にます。

 

それは絶対に避けられないので、
どこか意識の片隅で常にそのことを意識していなければならない。

母が遺伝性のガンで亡くなるのであれば、
僕もあと30年生きられないで死ぬかもしれない。

1週間前の僕に「来週母がガンで入院するぞ」
なんて言っても「まさか」の一言で流すでしょう。

ただ実際に「その時」がくるならば、
心の準備はいる
心の整理がいる
覚悟がいる

それが出来ないで亡くなる人もいる

そのことは、そんなに長く生きていなくてもわかります。

 

 

その客はそこそこ年配の男性で、
自分もガンだったとのことですが、

なんとか気持ちを整理している人間の精神に、
泥まみれの靴でズガズガ入り込んでくるような、

こういうじじいにはなりたくねえなと心から思いました。

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、

愚痴というか不満というか、

できるだけ近しい人にも話さないようにしていたことなので、

こうやって文章にすることができて、

少しは気分が晴れました。

 

 

とりあえず現在母は病院のベッドの上で、
今のところすい臓以外は健康で、

 

 

「早くTSUTAYAで花燃ゆを全部レンタルしてこい」

 

 

とうるさいくらいですので、

先のことも考えつつ、
闘病生活を支えて行ければと思います。

 

終わります。

お疲れさまでした。

失礼します。

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